
2024年1月、台湾と日本のアーティストやクリエイターが手を取り合い、芸術と音楽を通して深い文化交流を育むための新しいプラットフォームが産声を上げました。それが「台日BON!BON!祭」です。記念すべき第1回の舞台となったのは、台湾・台北市の中心部に位置し、かつてのアメリカ大使館邸の歴史を色濃く残す美しい洋館スタイルのカルチャースポット「光點台北(SPOT TAIPEI)」の2階にある「羊毛與花・光點」。
このイベントは、単に演者がステージに立ってパフォーマンスを披露し、観客がそれを消費するという一方向のライブではありません。日本のクラフト作家やミュージシャン、そして台湾の気鋭のクリエイターたちが同じ空間に集い、互いの作品や音をリスペクトし合いながら、来場者も巻き込んでアットホームな「交差点」を作り上げることを目的として企画されました。1月13日と14日の2日間にわたり、会場は言葉の壁を越えた笑顔と、鳴り止まない拍手、そして彩り豊かなアートワークに包まれ、これ以上ない最高のスタートを切ることとなりました。
【開催概要】
- イベント名:第1回 台日BON!BON!祭
- 開催日程:2024年1月13日(土)〜14日(日)
- 開催会場:羊毛與花・光點(光點台北2階)(台湾・台北市)
- 出演アーティスト:
- ミュージシャン:
- 克里夫 Cliff(台湾)
- 王喬尹 Joyin Wang(台湾)
- PiA(台湾)
- 阿超 Achau(台湾)
- 王彙筑 Hui Chu Wang(台湾)
- Anivel(日本)
- TENDERLAMP(日本)
- 相澤香純。(日本)
- 長澤明日香(日本)
- クラフトアーティスト:
- 津久井智子(日本)「消しゴムはんこ」
- 眞野敦(日本)「磁器 (ブランド名:nekomadori)」
- 子皿 Tsumin(台湾)「フラワーアレンジメント」
- 苦瓜織織(台湾)「機織り」
- ミュージシャン:
音楽セクション:2日間にわたり響き渡った、日台の「音の架け橋」

「台日BON!BON!祭」の一つの大きな柱が、両国の実力派シンガーソングライターたちによるアコースティック主体のライブステージです。
日本側からは、キャッチーなメロディセンスと透明感のある歌声が魅力の「TENDERLAMP」、オーディエンスの心に優しく寄り添う日常を歌う「長澤明日香」、芯のあるボーカルと確かな表現力で会場を引き込んだ「Anivel 澁木稜」、そしてパワフルかつ親しみやすいキャラクターでステージを盛り上げた「相澤香純。」の4組がステージに立ちました。彼女たちが日本語で紡ぐメロディに、台湾のオーディエンスは熱心に耳を傾け、リズムに合わせて体を揺らしていました。音楽に込められた感情は、言語の境界を軽々と飛び越えていくことを証明するステージとなりました。
これに応える台湾側のラインナップも非常に豪華でした。本イベントの立役者の一人でもあり、日台の架け橋として日本でも精力的に活動する「PiA吳蓓雅」を中心に、ポップでキュートな世界観を持つ「王喬尹Joyin Wang」、台湾の土地や人々の物語を素朴なフォークソングに乗せて届ける「克里夫Cliff」、卓越したギターテクニックと唯一無二の歌声で魅了する「王彙筑Hui Chu Wang」、そしてエモーショナルなピアノの弾き語りで会場を深い感動に包み込んだ「阿超Achau」が集結。台湾の音楽シーンの層の厚さとクオリティの高さを、日本のファンやアーティストにダイレクトに伝える素晴らしいパフォーマンスが続きました。
アートセクション:言葉の要らないコミュニケーション

会場の一角を華やかに彩ったのは、日台を代表するクラフトアーティストによる展示販売およびワークショップ空間でした。
日本からは、消しゴムはんこアーティストとして第一線で活躍する津久井智子氏が参加。彼女が手がける繊細でありながらどこかユーモラスで温かみのあるスタンプの数々は、台湾の来場者たちの心を一瞬で掴みました。言葉が完璧に通じ合わなくても、「可愛い」「すごい」という感情が共有され、ワークショップでは参加者が思い思いのインクを使い、自分だけの作品を作り上げる喜びを噛み締めていました。津久井氏のブースは常に笑顔が絶えず、スタンプを通じて日台の心がダイレクトに触れ合う象徴的なスポットとなりました。
また、写真家として活動する眞野敦氏の手がける磁器(ブランド名「nekomadori」)の展示販売も盛況でした。白を基調とする磁器の器は、滑らかな手触りで美しいだけでなく実用的。台湾のお客さんにも好評でした。
一方、台湾側からはフラワーアレンジメント作家である「子皿Tsumin 蔡孟臻」氏が出展。台湾の豊かな自然や独特の色彩感覚を取り入れた美しい植物のアートは、会場のクラシカルな洋館の雰囲気と見事に調和し、訪れる人々の目を楽しませました。日本のアーティストたちもその感性に大きな刺激を受けており、ブースのあちこちで技術や表現についての熱心な意見交換が行われていたのが印象的でした。
未来へと繋がる、第1回の総括
2日間の日程がすべて終了したとき、会場にいた誰もが「終わってほしくない」と感じるほどの熱量と温かさがそこにはありました。出演者全員がステージに登り、来場者への感謝を伝えたフィナーレでは、日台のアーティスト同士が固く抱き合い、お互いの健闘を称え合う姿が見られました。
この第1回「台日BON!BON!祭」は、単なる一過性の文化イベントではなく、これから長く続いていく日台のクリエイターたちの「固い絆」が結ばれた、まさに記念碑的な2日間となりました。ここで生まれたエネルギーが、次なる「BON!BON!祭」の旅路へと繋がっていくことになります。

